デルは、2018年11月30日にVostroシリーズから、狭額縁の14型と15.6型ノートPCを発表。今回は後者の「Vostro 15 5581」が編集部から送られてきたので、その試用レポートをお届けしたい。
モデルによって、プロセッサ、メモリ容量、ストレージが異なるものの、今回手元に届いたのは下位モデルだ。おもな仕様は以下のとおり。
プロセッサはCore i3-8145U。2コア4スレッド、クロックは2.1GHzから最大3.9GHz。キャッシュは4MB、TDPは15W。Core i3にも関わらずTurbo Boostに対応しているSKUだ。ほかにもi3-8109U(最大3.6GHz)とi3-8130U(最大3.4GHz)がTurbo Boostに対応しているが、すべて2コアで4コアのものはない。
メモリはDDR4-2666MHzの4GB。ほかのモデルでは8GB搭載機があるものの表記が8GB×1なので、シングルチャネルの可能性がある。ストレージはNVMe SSD 128GB。OSは64bit版のWindows 10 Homeを搭載する。
グラフィックスはプロセッサ内蔵のIntel UHD Graphics 620。外部出力用として、HDMIとDisplayPort Alt Mode対応のUSB 3.0 Type-Cを装備している。ディスプレイは狭額縁で非光沢、IPS式フルHD(1,920×1,080ドット)。タッチ操作には非対応だ。
ネットワークはGigabit Ethernet、IEEE 802.11ac対応、Bluetooth。そのほかのインターフェイスはUSB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0、720p Webカメラ、SDカードリーダ、音声入出力。前述のとおりUSB 3.0 Type-CはDisplayPort Alt Modeに対応するが、USB Power Deliveryもサポートしている。
本体サイズは359.1×249×18.04mm(幅×奥行き×高さ)、重量約1.9kg。3セル 42WHrのバッテリを内蔵し、今回のモデルで1月7日現在97,980円から2万円値引きの74,980円(税別・配送料込)。さらに5,000円オフクーポンで69,980円となっている。内容を考えると結構安い。
オプションでWindows 10 Pro、カラーバリエーション(アーバングレー/アイスグレー)、パームレスト/指紋認証付き、日本語バックライトキーボードなどが選択できる。
上位モデルとして、Core i5-8265U(4コア8スレッド、1.6~3.9GHz)/メモリ4GB/1TB HDD、Core i5-8265U(同)/メモリ8GB/256GB NVMe SSD、Core i7-8565U(4コア8スレッド/1.8~4.6GHz)/メモリ8GB/256GB NVMe SSDが用意されている。
筐体は非常にオーソドックスな作りの15.6型で、少し丸みの帯びた最近のデルらしいデザインを採用している。天板、側面、裏はシルバー、ほかの部分はブラックと、場所を問わずに調和するカラーリングだ。重量は実測で1,855g。このクラスとしては特別重いわけでもなく、室内での持ち運びは容易。また横から見るとそれなりに薄いことがわかる。
前面はパネル中央上に720p Webカメラ。左側面は、電源入力、USB Type-C、HDMI、USB 3.0×2、音声入出力。右側面は、ロックポート、Gigabit Ethernet、USB 2.0、SDカードリーダを配置。左右どちらのコネクタも中央より奥側に配置されているので、ケーブルなどを接続したときも手元で邪魔になることはなさそうだ。底面は手前左右にスピーカー用のスリット。また前後に長めのゴム足がある。
付属のACアダプタはサイズ約90×38×25mm(幅×奥行き×高さ)、重量158g、出力19.5V/2.31A。USB Type-CポートはUSB Power Delivery対応だが、専用の電源入力を使っている。
15.6型のディスプレイはIPS式で視野角は広く、明るさ、コントラスト、発色も良好だ。非光沢なので長時間使っても眼に優しい。輝度最小でもかなり明るく、少し暗めの室内であれば十分実用範囲だろう。
キーボードは10キーなしのアイソレーションタイプだ。15.6型の場合、結構な確率で10キー付きとなるが、本機では10キーがない分、周囲も含めゆったりしている。主要キーのキーピッチは約19mm。一部若干せまくなっている部分もあるが許容範囲だ。オプションでバックライト付きも選択できる(+1,500円)。打鍵感はクリック感があり少しストロークも深めで個人的には好印象。ただキーボード面が傾く仕掛けがなく、机と水平になるため、慣れるまで少々打ち辛い。
タッチパッドは1枚プレート型だ。パームレストも含め面積があり非常に扱いやすい。ただタッチパッド手前の2ボタン替わりの押し込みがかなり重く(硬く)ドラッグ操作がしにくかった。改善してほしい部分だ。オプションで指紋センサーを追加できる(+1,500円)。
振動やノイズは試用した範囲ではとくに気にならなかった。発熱はベンチマークテストなど負荷をかけると、キーボード左上部分が若干熱を持つものの、キーボードやパームレストには熱が降りて来ず冷たいまま。筐体が大きい分、うまく熱処理はできている。
サウンドは裏にスピーカーがあるため、机などに反射するタイプだ。パワーがあり、筐体が大きめなのでステレオ感も損なわれない。音質はあくまでも一般的なノートPCだが、本体だけで音楽も映像もそれなりに楽しめる。
メモリが4GBとはいえ、Turbo Boost対応のCore i3、NVMe SSDなので、メモリを大量に消費するアプリさえ使わなければキビキビ心地よく動く。
ストレージはNVMe SSD 128GBの東芝「KBG30ZMS128G」。いろいろ細かいパーティションがあるものの、実質Cドライブのみ。約106.9GBが割り当てられ空き84.8GB。またBitLockerで暗号化されている。Gigabit EthernetはRealtek製、Wi-FiとBluetoothはIntel製だ。
インストール済みのソフトウェアは、「Dell Digital Delivery」、「Dell Power Manager」、「SupportAssist」、「My Dell」など同社おなじみのツールに加え「Dell Mobile Connect」、「MaxxAudioPro」、「Dell Cinema Stream」なども用意されている。
「Dell Mobile Connect」は、Windows 10 October 2018 Updateで搭載された「Your Phone」とは別物のアプリで、スマートフォンをWindows上である程度操作できるものだ。「MaxxAudioPro」と「Dell Cinema Stream」は、おもにビデオ会議用で、クリアな音質、そして、ネットワーク、たとえばビデオのストリーミングなど優先順位を設定できる。
ベンチマークテストは、PCMark 10、PCMark 8、3DMark、CINEBENCH R15、CrystalDiskMark、BBenchを行なった。結果は以下のとおり。
プロセッサがCore i3とはいえ、Turbo Boost対応の2コア/4スレッド動作なので、第8世代以前のCore i5によく似たスコアとなっている。普通の処理なら問題なくこなせる性能と言えよう。ストレージもNVMe SSDだけあってかなり高速だ。
バッテリ駆動時間は、残量3%まで6時間11分32秒。仕様上の値が公開されていないものの、本機の特性を考えると室内の使用が主と思われるのでとくに問題ないだろう。
以上のようにデル「Vostro 15 5581」は、狭額縁のIPS式非光沢フルHD、第8世代Core iプロセッサを搭載するノートPCだ。下位モデルでもTurbo Boost対応のCore i3とNVMe SSDでサクサク動作。価格も執筆時点では2万円値引きに加え5,000円オフクーポンで69,980円(税別・配送料込)と、内容を考えるとコストパフォーマンスは良好だ。
タッチパッドの手前ボタン替わりの部分が硬めなのは気になるものの、それ以外はそつなく仕上げられており完成度は高い。比較的安価な予算で第8世代のCore iプロセッサを搭載し、非光沢でIPS式大型パネル搭載のノートPCを探しているユーザーにおすすめできる1台だ。
Turbo Boost対応のCore i3を搭載する下位モデル
15.6型の「Vostro 15 5581」は狭額縁のIPS式フルHD(1,920×1,080ドット)液晶ディスプレイと、第8世代Core iプロセッサを搭載。2コア/4スレッド動作のCore i3から選ぶことができる。モデルによって、プロセッサ、メモリ容量、ストレージが異なるものの、今回手元に届いたのは下位モデルだ。おもな仕様は以下のとおり。
【表1】デル「Vostro 15 5581」の仕様 | |
---|---|
プロセッサ | Core i3-8145U(2コア4スレッド/2.1~3.9GHz/キャッシュ 4MB/TDP 15W) |
メモリ | 4GB/DDR4-2666MHz |
ストレージ | NVMe SSD 128GB |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
ディスプレイ | 15.6型IPS式フルHD(1,920×1,080ドット)、光沢なし、タッチ非対応 |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 |
ネットワーク | Gigabit Ethernet、IEEE 802.11ac対応、Bluetooth |
インターフェイス | USB 3.0 Type-C(DisplayPort Alt Mode、USB PD対応)、USB 3.0×2、USB 2.0、HDMI、720p Webカメラ、SDカードリーダ、音声入出力 |
バッテリ | 3セル 42WHr |
サイズ/重量 | 359.1×249×18.04mm(幅×奥行き×高さ)/約1.9kg |
価格 | 97,980円(税別・配送料込)から ※1月7日現在の標準価格 |
メモリはDDR4-2666MHzの4GB。ほかのモデルでは8GB搭載機があるものの表記が8GB×1なので、シングルチャネルの可能性がある。ストレージはNVMe SSD 128GB。OSは64bit版のWindows 10 Homeを搭載する。
グラフィックスはプロセッサ内蔵のIntel UHD Graphics 620。外部出力用として、HDMIとDisplayPort Alt Mode対応のUSB 3.0 Type-Cを装備している。ディスプレイは狭額縁で非光沢、IPS式フルHD(1,920×1,080ドット)。タッチ操作には非対応だ。
ネットワークはGigabit Ethernet、IEEE 802.11ac対応、Bluetooth。そのほかのインターフェイスはUSB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、USB 2.0、720p Webカメラ、SDカードリーダ、音声入出力。前述のとおりUSB 3.0 Type-CはDisplayPort Alt Modeに対応するが、USB Power Deliveryもサポートしている。
本体サイズは359.1×249×18.04mm(幅×奥行き×高さ)、重量約1.9kg。3セル 42WHrのバッテリを内蔵し、今回のモデルで1月7日現在97,980円から2万円値引きの74,980円(税別・配送料込)。さらに5,000円オフクーポンで69,980円となっている。内容を考えると結構安い。
オプションでWindows 10 Pro、カラーバリエーション(アーバングレー/アイスグレー)、パームレスト/指紋認証付き、日本語バックライトキーボードなどが選択できる。
上位モデルとして、Core i5-8265U(4コア8スレッド、1.6~3.9GHz)/メモリ4GB/1TB HDD、Core i5-8265U(同)/メモリ8GB/256GB NVMe SSD、Core i7-8565U(4コア8スレッド/1.8~4.6GHz)/メモリ8GB/256GB NVMe SSDが用意されている。
筐体は非常にオーソドックスな作りの15.6型で、少し丸みの帯びた最近のデルらしいデザインを採用している。天板、側面、裏はシルバー、ほかの部分はブラックと、場所を問わずに調和するカラーリングだ。重量は実測で1,855g。このクラスとしては特別重いわけでもなく、室内での持ち運びは容易。また横から見るとそれなりに薄いことがわかる。
前面はパネル中央上に720p Webカメラ。左側面は、電源入力、USB Type-C、HDMI、USB 3.0×2、音声入出力。右側面は、ロックポート、Gigabit Ethernet、USB 2.0、SDカードリーダを配置。左右どちらのコネクタも中央より奥側に配置されているので、ケーブルなどを接続したときも手元で邪魔になることはなさそうだ。底面は手前左右にスピーカー用のスリット。また前後に長めのゴム足がある。
付属のACアダプタはサイズ約90×38×25mm(幅×奥行き×高さ)、重量158g、出力19.5V/2.31A。USB Type-CポートはUSB Power Delivery対応だが、専用の電源入力を使っている。
15.6型のディスプレイはIPS式で視野角は広く、明るさ、コントラスト、発色も良好だ。非光沢なので長時間使っても眼に優しい。輝度最小でもかなり明るく、少し暗めの室内であれば十分実用範囲だろう。
キーボードは10キーなしのアイソレーションタイプだ。15.6型の場合、結構な確率で10キー付きとなるが、本機では10キーがない分、周囲も含めゆったりしている。主要キーのキーピッチは約19mm。一部若干せまくなっている部分もあるが許容範囲だ。オプションでバックライト付きも選択できる(+1,500円)。打鍵感はクリック感があり少しストロークも深めで個人的には好印象。ただキーボード面が傾く仕掛けがなく、机と水平になるため、慣れるまで少々打ち辛い。
タッチパッドは1枚プレート型だ。パームレストも含め面積があり非常に扱いやすい。ただタッチパッド手前の2ボタン替わりの押し込みがかなり重く(硬く)ドラッグ操作がしにくかった。改善してほしい部分だ。オプションで指紋センサーを追加できる(+1,500円)。
振動やノイズは試用した範囲ではとくに気にならなかった。発熱はベンチマークテストなど負荷をかけると、キーボード左上部分が若干熱を持つものの、キーボードやパームレストには熱が降りて来ず冷たいまま。筐体が大きい分、うまく熱処理はできている。
サウンドは裏にスピーカーがあるため、机などに反射するタイプだ。パワーがあり、筐体が大きめなのでステレオ感も損なわれない。音質はあくまでも一般的なノートPCだが、本体だけで音楽も映像もそれなりに楽しめる。
メモリ4GBながらTurbo Boost対応のCore i3とNVMe SSDでストレスを感じない操作性
OSは64bit版のWindows 10 Home。初回起動時のスタート画面(タブレットモード)は1画面。DellとDell+グループがプリインストールとなる。デスクトップは壁紙のみの変更とシンプルだ。メモリが4GBとはいえ、Turbo Boost対応のCore i3、NVMe SSDなので、メモリを大量に消費するアプリさえ使わなければキビキビ心地よく動く。
ストレージはNVMe SSD 128GBの東芝「KBG30ZMS128G」。いろいろ細かいパーティションがあるものの、実質Cドライブのみ。約106.9GBが割り当てられ空き84.8GB。またBitLockerで暗号化されている。Gigabit EthernetはRealtek製、Wi-FiとBluetoothはIntel製だ。
インストール済みのソフトウェアは、「Dell Digital Delivery」、「Dell Power Manager」、「SupportAssist」、「My Dell」など同社おなじみのツールに加え「Dell Mobile Connect」、「MaxxAudioPro」、「Dell Cinema Stream」なども用意されている。
「Dell Mobile Connect」は、Windows 10 October 2018 Updateで搭載された「Your Phone」とは別物のアプリで、スマートフォンをWindows上である程度操作できるものだ。「MaxxAudioPro」と「Dell Cinema Stream」は、おもにビデオ会議用で、クリアな音質、そして、ネットワーク、たとえばビデオのストリーミングなど優先順位を設定できる。
ベンチマークテストは、PCMark 10、PCMark 8、3DMark、CINEBENCH R15、CrystalDiskMark、BBenchを行なった。結果は以下のとおり。
【表2】ベンチマーク結果 | |
---|---|
PCMark 10 v1.0.1457 | |
PCMark 10 Score | 3,136 |
Essentials | 7,040 |
App Start-up Score | 9,474 |
Video Conferencing Score | 5,935 |
Web Browsing Score | 6,207 |
Productivity | 5,120 |
Spreadsheets Score | 7,082 |
Writing Score | 3,702 |
Digital Content Creation | 2,322 |
Photo Editing Score | 3,091 |
Rendering and Visualization Score | 1,352 |
Video Editting Score | 2,998 |
PCMark 8 v2.8.704 | |
Home Accelarated 3.0 | 2,783 |
Creative Accelarated 3.0 | 2,832 |
Work Accelarated 2.0 | 4,325 |
Storage | 4,763 |
3DMark v2.4.4264 | |
Time Spy | n/a |
Fire Strike Ultra | 182 |
Fire Strike Extreme | 366 |
Fire Strike | 740 |
Sky Diver | 3,298 |
Cloud Gate | 5,701 |
Ice Storm Extreme | 30,225 |
Ice Storm | 40,359 |
CINEBENCH R15 | |
OpenGL | 36.04 fps |
CPU | 324 cb |
CPU(Single Core) | 123 cb |
CrystalDiskMark 6.0.0 | |
Q32T1 シーケンシャルリード | 1350.053 MB/s |
Q32T1 シーケンシャルライト | 589.728 MB/s |
4K Q8T8 ランダムリード | 384.578 MB/s |
4K Q8T8 ランダムライト | 168.855 MB/s |
4K Q32T1 ランダムリード | 245.916 MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 106.431 MB/s |
4K Q1T1 ランダムリード | 41.338 MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 66.948 MB/s |
BBench (ディスプレイの明るさ0%、電源モード:バッテリー節約機能) |
|
バッテリ残量3%まで | 6時間11分32秒 |
バッテリ駆動時間は、残量3%まで6時間11分32秒。仕様上の値が公開されていないものの、本機の特性を考えると室内の使用が主と思われるのでとくに問題ないだろう。
以上のようにデル「Vostro 15 5581」は、狭額縁のIPS式非光沢フルHD、第8世代Core iプロセッサを搭載するノートPCだ。下位モデルでもTurbo Boost対応のCore i3とNVMe SSDでサクサク動作。価格も執筆時点では2万円値引きに加え5,000円オフクーポンで69,980円(税別・配送料込)と、内容を考えるとコストパフォーマンスは良好だ。
タッチパッドの手前ボタン替わりの部分が硬めなのは気になるものの、それ以外はそつなく仕上げられており完成度は高い。比較的安価な予算で第8世代のCore iプロセッサを搭載し、非光沢でIPS式大型パネル搭載のノートPCを探しているユーザーにおすすめできる1台だ。
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