XP、Vista、7と、度重なるWindowsのサポート終了で、「もう疲れた……」と感じてる人も少なくないかもしれません。しかし、Windows 10なら、こうした「サポート切れ→乗り換え」のサイクルに、ひとつの終止符を打つことが可能です。今回は、そのポイントとなる「WaaS」という考え方に迫ってみましょう。
サービスとして提供されるWindows
「ソフトウェアにはバージョンがあり、大規模なバージョンアップで新たな購入や入れ替え作業が必要になる――」
少し前までは、OSでもOfficeソフトでもゲームでも、ソフトウェアであれば、こうした考え方が一般的でした。
しかし、現在身の回りで使っているIT関連のツールはどうなっているでしょうか?
例えばメールを見てみましょう。ここ最近、一般的に使われるようになったOutlook.comやGmailなどは、メールをやり取りするためのツールですが、いつの間にか新機能が追加されたり、ユーザーインターフェイスが変更されていたりします。だからといって、ソフトウェアの入れ替え作業が発生したり、バージョンアップに費用が掛かったりすることはありません。そもそも、バージョンを意識したことすら、ないかもしれません。
WindowsというOSも、今までの伝統的なソフトウェアの考え方から、こうしたクラウドサービスと同様の“サービス”として提供しよう、というのが、Windows 10から採用されるようになった「WaaS(Windows as a Service)」という考え方です。興味のある人は、次のドキュメントが参考になります。
「え? Windowsをクラウドで使うの?」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。
これまでのように、ある時点までに開発された新機能をまとめて“製品”として提供するのではなく、新機能を短いタイミングで次々に提供し続けることを“サービス”として位置付けたのが「WaaS」という考え方です。
分かったような、分からないような、モヤモヤ感があるかもしれません。もう少し端的に表現してみましょう。WaaSを簡単に説明するなら、以下の4つと言えます。
つまり、ひとたびWindows 10にしてしまえば継続してアップデートが繰り返され、常に最新のWindowsを使い続けられることになります。ただし、ひとつ注意しなければならないことがあります。
条件によっては、Windows 10でもサポート切れがあり得るという点です。前述したように、Windows 10には基本的にサポート切れの心配はありませんが、これは「大規模アップデートを定期的に適用していれば……」という条件付きです。
Windows 10のアップデート(更新プログラム)には、不具合や脆弱性を修正するための「品質更新プログラム」と機能を向上させるための「機能更新プログラム」の2種類があります。このうち重要なのは、後者の機能更新プログラムです。
2019年1月時点では、Windows 10は、3月と9月の年2回、大規模なアップデート(機能更新プログラム)が提供される予定となっています。「Fall Creators Update」や「April 2018 Update」などの言葉を目にしたことがあるかと思いますが、これらが、これまでに実施された年2回の機能アップデートとなるわけです。
企業向けエディション「Windows 10 Enterprise」のアップデートサイクルには、若干異なる点があるので、あくまでも個人向けエディションの話となりますが、こうした機能アップデートの適用状況により、以下のようにWindows 10のサポート期限が異なるのです。
※サービス終了日はHome、Proエディションを対象としたもの。Enterpriseは異なる
機能更新プログラムを順次適用していれば、この上の図のようにサポート期限がそのたびに延長されていきます。しかし、機能更新プログラムを適用しないと、Windows 10と言えども、サポートは終了してしまいます。中には、すでにサポートが終了しているバージョンもあるので要注意です。
とは言え、企業などで機能更新プログラムの適用タイミングを制御している環境でない限り、インターネットに接続していれば自動的に機能更新プログラムが適用されます。通常はこうしたバージョンごとのサポート期限を意識する必要はなく、サポートは維持され続けることになります。
つまり、スピーディーに新機能が提供され、しかも意識することなくサポートが継続されるのがWaaSということになります。この点が、今までの“製品”として提供されてきたWindows 7などの古いOSと、“サービス”として継続的に提供されるWindows 10の大きな違いと言えるでしょう。
Windows 10に乗り換えよう
さて、ここまで7回に渡って、2020年1月14日にサポートが終了するWindows 7からWindows 10への移行について、その方法とメリットを紹介してきました。
OSを移行することには、少なからず不安があるかと思いますが、適切な方法で移行すれば、決して難しいものではありません。また、Windows 10へと移行することで、セキュリティ対策やサポート切れの面で心配がなくなるなど、多くのメリットも得られます。まだ時間がある現在のタイミングで、移行を決断することをお勧めします。
サービスとして提供されるWindows
「ソフトウェアにはバージョンがあり、大規模なバージョンアップで新たな購入や入れ替え作業が必要になる――」
少し前までは、OSでもOfficeソフトでもゲームでも、ソフトウェアであれば、こうした考え方が一般的でした。
しかし、現在身の回りで使っているIT関連のツールはどうなっているでしょうか?
例えばメールを見てみましょう。ここ最近、一般的に使われるようになったOutlook.comやGmailなどは、メールをやり取りするためのツールですが、いつの間にか新機能が追加されたり、ユーザーインターフェイスが変更されていたりします。だからといって、ソフトウェアの入れ替え作業が発生したり、バージョンアップに費用が掛かったりすることはありません。そもそも、バージョンを意識したことすら、ないかもしれません。
WindowsというOSも、今までの伝統的なソフトウェアの考え方から、こうしたクラウドサービスと同様の“サービス”として提供しよう、というのが、Windows 10から採用されるようになった「WaaS(Windows as a Service)」という考え方です。興味のある人は、次のドキュメントが参考になります。
「え? Windowsをクラウドで使うの?」と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。
これまでのように、ある時点までに開発された新機能をまとめて“製品”として提供するのではなく、新機能を短いタイミングで次々に提供し続けることを“サービス”として位置付けたのが「WaaS」という考え方です。
分かったような、分からないような、モヤモヤ感があるかもしれません。もう少し端的に表現してみましょう。WaaSを簡単に説明するなら、以下の4つと言えます。
- インターネット経由での大規模アップデートで年2回自動的に進化
- 大規模アップデートは無料で、OSの入れ替え作業も不要
- 大規模アップデートを定期的に適用していればサポートも切れない
- 中身は変わっても名称は「Windows 10」のまま(2019年1月時点)
つまり、ひとたびWindows 10にしてしまえば継続してアップデートが繰り返され、常に最新のWindowsを使い続けられることになります。ただし、ひとつ注意しなければならないことがあります。
条件によっては、Windows 10でもサポート切れがあり得るという点です。前述したように、Windows 10には基本的にサポート切れの心配はありませんが、これは「大規模アップデートを定期的に適用していれば……」という条件付きです。
Windows 10のアップデート(更新プログラム)には、不具合や脆弱性を修正するための「品質更新プログラム」と機能を向上させるための「機能更新プログラム」の2種類があります。このうち重要なのは、後者の機能更新プログラムです。
2019年1月時点では、Windows 10は、3月と9月の年2回、大規模なアップデート(機能更新プログラム)が提供される予定となっています。「Fall Creators Update」や「April 2018 Update」などの言葉を目にしたことがあるかと思いますが、これらが、これまでに実施された年2回の機能アップデートとなるわけです。
企業向けエディション「Windows 10 Enterprise」のアップデートサイクルには、若干異なる点があるので、あくまでも個人向けエディションの話となりますが、こうした機能アップデートの適用状況により、以下のようにWindows 10のサポート期限が異なるのです。
名称 | 提供日 | サービス終了日 | |
1507 | (リリースバージョン) | 2015/7/29 | 2017/5/9 |
1511 | November Update | 2015/11/10 | 2017/10/10 |
1607 | Anniversary Update | 2016/8/2 | 2018/4/10 |
1703 | Creators Update | 2017/4/5 | 2018/10/9 |
1709 | Fall Creators Update | 2017/10/17 | 2019/4/9 |
1803 | April 2018 Update | 2018/4/30 | 2019/11/12 |
1809 | October 2018 Update | 2018/11/13 | 2020/5/12 |
機能更新プログラムを順次適用していれば、この上の図のようにサポート期限がそのたびに延長されていきます。しかし、機能更新プログラムを適用しないと、Windows 10と言えども、サポートは終了してしまいます。中には、すでにサポートが終了しているバージョンもあるので要注意です。
とは言え、企業などで機能更新プログラムの適用タイミングを制御している環境でない限り、インターネットに接続していれば自動的に機能更新プログラムが適用されます。通常はこうしたバージョンごとのサポート期限を意識する必要はなく、サポートは維持され続けることになります。
つまり、スピーディーに新機能が提供され、しかも意識することなくサポートが継続されるのがWaaSということになります。この点が、今までの“製品”として提供されてきたWindows 7などの古いOSと、“サービス”として継続的に提供されるWindows 10の大きな違いと言えるでしょう。
Windows 10に乗り換えよう
さて、ここまで7回に渡って、2020年1月14日にサポートが終了するWindows 7からWindows 10への移行について、その方法とメリットを紹介してきました。
OSを移行することには、少なからず不安があるかと思いますが、適切な方法で移行すれば、決して難しいものではありません。また、Windows 10へと移行することで、セキュリティ対策やサポート切れの面で心配がなくなるなど、多くのメリットも得られます。まだ時間がある現在のタイミングで、移行を決断することをお勧めします。
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